12/13から順次登場するオリジナルの紅茶やチョコレートのパッケージは、テキスタイルデザイナーの鈴木マサルさんデザインです。10/25に登場した第1弾に続き、今回のデザインに込めた想いを伺いました。
Afternoon Tea TEAROOM(以下Afternoon Tea):今回は、絵本仕様の「7デイズコレクション」も手がけていただきました。鳥をモチーフにしたデザインはもちろん、ユーモアのある文章にも鈴木さんの個性が際立っていましたね。あのストーリーはどのように思いついたのですか?
鈴木マサルさん(以下鈴木さん):決して文章が得意な訳ではないんですけど、面白おかしく伝えたいという気持ちはありました。7つの紅茶は種類が決まっているので、鳥を案内人に見立てて、紅茶の名前から想像する小話を入れようと思ったんです。例えば、ダージリンって言葉の響きはなんとなくおじいさんみたいだし、苺を食べる鳥がいたらかわいい。ファイブオクロックという茶葉の名前は5にちなんでシンガーグループにしようかな、とか、自分なりの妄想で言葉遊びを楽しませていただきました。だから、それぞれの鳥のイラストは文章を決めてから描いたんですよ。
Afternoon Tea:鳥の個性がすごく伝わってきます。
鈴木さん:そんな鳥いるの? って、思わずクスッと笑っちゃいますよね。シリアスなのは苦手なので、空想的な世界で仕上げました。
Afternoon Tea:パッと目を引く華やかな色使いも素敵です。
鈴木さん:ベタ面の強さを活かしたデザインにしています。店頭に並べたとき、特別感が出るといいなと思ったんです。第1弾のときはあまり売り場を意識してなかったんですが、「このままいくと店頭がグチャグチャになるぞ」と気づいて(笑)、統一感を出すように意識しました。
Afternoon Tea:さすがは空間もデザインされるだけありますね!
鈴木さん:お話をいただいたときは軽く引き受けちゃったけど、これだけの商品数を同時にデザインするのは初めてのことだったので、まるでマラソンみたいでした(笑)。でも、全部並ぶと圧巻ですね。自分的にも満足できる仕上がりになりました。
Afternoon Tea:クリスマスや新年にもふさわしいスペシャル感があって、思わず人に贈りたくなるデザインだと思います。
鈴木さん:ありがとうございます。パッケージって物理的にはなくても構わないものだけど、こだわることで気分が盛り上がりますよね。以前自分がデザインした包装紙に包まれたギフトを見たとき、僕が全然イメージしてない完成図に仕上がっていてとても感動したことがあるんです。パッケージひとつでこんなに変わっちゃうんだ、と思って。その衝撃を表現できていたら嬉しいです。
Afternoon Tea:鈴木さんといえば、動物や植物モチーフを想像するのですが、今回は苺などの食べ物も手がけていただきました。普段と違う図案は難しかったですか?
鈴木さん:苺のデザインって出尽くしている感があるじゃないですか。だから最初は悩みましたが、最終的にはベーシックに落ち着きました。僕は細かいディテールよりも全体感を意識しちゃうタイプなので、今回も苺の形自体よりも、柄になったときに綺麗に見えるようデザインしたつもりです。お花柄も同じですね。イギリスの庭って、花々が適当に咲いているイメージがあって。いろんなお花が咲いている楽しさを表現しています。
Afternoon Tea:北欧ではなく、イギリスなのですね。
鈴木さん:はい。Afternoon Teaさんとのお仕事なので、常にイギリスのティータイムや紅茶を想像してデザインしました。僕自身が北欧に影響を受けているので、自然とそういうものが色使いなどに現れているかもしれないけど、僕的にはあまり北欧は意識してないです。それより、パッケージは中身の美味しさなどもひっくるめたものなので、中身を端的に表現できているかが心配でしたね。テキスタイルデザインとは違った緊張感があって、楽しかったです。
Afternoon Tea:実際に仕上がったチョコレートや紅茶を口にしてみていかがでした?
鈴木さん:美味しい! 実は、僕、アトリエにチョコレートを常備するほど、チョコレート好きなんです。コーヒーよりも紅茶派だし、この企画の適任デザイナーだったかも(笑)。
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